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タンブル乾燥とは?禁止衣類の見分け方やトラブル時の解決策

洗濯物が乾きにくい季節や急いで乾かしたい衣類があるとき、便利なのが「タンブル乾燥」です。乾燥機は自然乾燥と違って、スピーディーに衣類を乾かしてくれるので利用する人も多いでしょう。しかし、タンブル乾燥は禁止の衣類もあり、間違って乾燥すると二度と着られないほどダメージを受ける可能性があります。
そこで今回は、タンブル乾燥とはそもそもどんなものなのか、禁止衣類の見分け方やダメージを受けたときの解決策などについて詳しく解説します。

タンブル乾燥とは?禁止衣類の見分け方やトラブル時の解決策

タンブル乾燥とは

タンブル乾燥とは、衣類を回転させながら温風によって乾かす方法のことをいいます。日本の電化製品では、家庭用洗濯乾燥機やコインランドリーの衣類乾燥機などに当たります。タンブル乾燥の他に「タンブラー乾燥」とも呼ばれることがありますが、どちらも意味は同じです。自然乾燥と違って衣類をスピーディーに乾かすことが大きなメリットですが、一方で衣類の回転や高温によってダメージを受けやすいというデメリットもあります。

タンブル乾燥OKの衣類を見分ける方法

タンブル乾燥は、どんな衣類でもOKではありません。利用できるか見分ける方法は、衣類のタグ・洗濯表示の確認をしましょう。洗濯表示にタンブル乾燥マーク(四角の中に◯と・(または・・)のマーク)がある衣類は、利用できます。タンブル乾燥の洗濯表示は、2016年12月1日に消費者庁が新しく追加したため、それ以前の衣類はマークを確認できません。タンブル乾燥マークを確認できないときは、衣類のタグにある文言をチェックしましょう。

  • タンブラー乾燥はお避けください
  • Don’t Tumble Dry

上記のような文言が記載しているときは、タンブル乾燥ができません。

タンブル乾燥禁止の衣類とは

洗濯表示にタンブル乾燥マークや、タグに禁止事項が記載されていない衣類もあります。何も書かれていないからとタンブル乾燥すると、衣類の縮みや毛羽立ちが目立つ可能性があるので気をつけましょう。

タンブル乾燥禁止の衣類は、次のような生地でも見分けられます。

  • デリケートな素材(ウール、シルク、、カシミア、綿、麻など)
  • 下着やストッキング類(ポリウレタン製、ゴム製)
  • 装飾のある衣類(ビーズやスパンコール、プリント刺繍など)
  • 革製品(本革、合皮など)

熱によって縮みやすい、摩擦によってダメージを受けにくいような衣類は、タンブル乾燥は避けてください。

タンブル乾燥に注意!利用前のチェックポイント

タンブル乾燥は衣類ダメージを受けやすいため、洗濯表示にタンブル乾燥OKのマークがあっても注意が必要です。

乾燥機を利用する前に、次の2つをチェックしましょう。

ダメージを受けても良い衣類か?

タンブラー乾燥を使って乾かすと、衣類は高熱と機械の回転によって生じる摩擦を受けるため、さまざまなダメージを受けます。

  • 型崩れする
  • 衣類が縮む
  • 装飾品にキズがつく
  • 色落ちする
  • 風合いが損ねる など

タンブル乾燥できる衣類であっても、ダメージを受けたくない衣類は利用を避けた方がいいでしょう。

縦型式タイプは高温になりがち

家庭用衣類乾燥機は、形状が「縦型とドラム式」、熱源は「ガス式と電気式」に分けられます。

さらに細かく熱源を分類すると、次の3つに分かれます。

  • ヒーター
  • ヒーター式低温風乾燥
  • ヒートポンプ式

上記の中で一番温度が高く、乾燥スピードの早いのが「ガス式のヒータータイプ」です。乾燥機の縦型タイプはヒーターによって乾燥機内を温める方式で、ヒートポンプ式に比べると乾燥中の温度は約20度の差が生じるケースもあります。そのため、熱に弱い素材の衣類をタンブル乾燥するときは注意が必要です。

タンブル乾燥禁止の衣類を乾かす方法はない?

タンブル乾燥禁止の衣類であっても、素早く乾かす方法があります。

自然乾燥に頼る

自然乾燥は一般的な洗濯物の乾かし方なので、衣類の素材や装飾に関係なく乾燥できます。ただ機械を使っていないため、乾くまで時間がかかります。よりスピーディーに自然乾燥させたいときは、風通りの良い場所に干すのがポイントです。タンブル乾燥は衣類を回転させながら温風を当てて乾かすため、同じような仕組みで風が当たりやすい場所に干すと乾くまでの時間が早いです。タンブル乾燥と違って、時間をかけてゆっくりと衣類に含んだ水分を蒸発するため、ダメージを最小限に抑えられます。

衣類乾燥機以外の機械に頼る

よりスピーディーに衣類を乾かしたいなら、機械の力に頼るしかありません。
タンブル乾燥ができない衣類は、次の方法がおすすめです。

  • 浴室乾燥機
  • ボックス乾燥機
  • 除湿機

室内で自然乾燥させるときは、除湿機を設置すると通常より早く乾きます。温風を出して乾かす方法と違いますが、室内を乾燥状態にできるため、室内のカビ防止にもつながります。

タンブル乾燥で衣類ダメージを受けたときの解決策

タンブル乾燥で衣類にシワや縮みといったダメージが見られたときは「アイロンで生地を伸ばす」のが有効的です。タンブル乾燥ができる衣類は熱に強いとはいえ、高温のアイロンを直接生地の上に乗せることはおすすめしません。アイロンを使うときは、必ずあて布を1枚挟んでから利用しましょう。色落ちや風合いが変わったなどのトラブルは、残念ながら解決策はありません。装飾品が取れたのであれば、裁縫で元の状態に近づけることは可能です。

まとめ タンブル乾燥の衣類トラブルに気をつけよう

洗濯表示にタンブル乾燥OKのマークが表示されていても、状況によって衣類ダメージを受ける可能性があります。乾燥機の種類によって熱温度が違うため、利用するときは十分に注意しなくてはいけません。型崩れが心配な衣類やデリケートな衣類をふわっと仕上げたい場合は、クリーニング店に出しましょう。ルタクトは高級クリーニングが得意なので、タンブル乾燥禁止のアイテムもお任せください。

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