コラム/豆知識
スーツはウェットクリーニングが必要？メリットを知って賢く洗濯を
2022.01.26
スーツはドライクリーニングだけではなくウェットクリーニングという方法でも洗うことができます。
今回はドライクリーニングとの違いや、スーツをウェットクリーニングに出す際のメリットを解説します。スーツをクリーニングに出す際の参考にしてください。
ウェットクリーニングとは何か
ウェットクリーニングとは、洗濯をするアイテムに対して、化学的なダメージ・機械によるダメージを抑えながら、できる限り水溶性の汚れを落とすクリーニング方法です。クリーニング業者が特殊な技術を用い、水洗い処理を行うので、家庭の水洗いとは異なります。「スーツを水洗いして大丈夫なの？」と思う方もいるかもしれませんが、ウェットクリーニングは特殊な溶剤を使っており、さらに腕のある職人が仕上げてくれます。
水洗いすることに敏感になる必要はないでしょう。
ドライクリーニングとの違いは？
一般的にイメージされるクリーニングは、ドライクリーニングと呼ばれるものです。衣類を濡らすことなくきれいに仕上げるため、「ドライ」とされています。
ドライクリーニングでは、水ではなく「有機溶剤」と呼ばれる特殊な溶剤を使います。これによって、衣類に極力ダメージを与えないまま汚れを落とすことができるのです。
しかし、ウェットクリーニングでは水を使って衣類を洗います。水を使用するかどうかという点において、2つのクリーニング法は異なるものだと言えます。
スーツをウェットクリーニングに出すメリット
それでは、ウェットクリーニングに出すメリットとは何でしょうか。ドライクリーニングと上手く使い分けるためにも、ぜひウェットクリーニングのメリットを知っておきましょう。
水溶性の汚れが落ちやすい
水溶性の汚れとは、コーヒーや紅茶、ソースなどの食べ物のシミや汗ジミなどのことを指します。特に汗ジミは、汗を放置しておくといつの間にかでき、白っぽい色の生地につくととても目立ってしまいます。
ウェットクリーニングは、このような水溶性の汚れを落とすことを得意としています。ドライクリーニングで落ちなかった汚れも、ウェットクリーニングなら落とせるかもしれません。
スーツは一日中着ていることが多い衣服なので、知らないうちに汚れてしまうことが多々あります。さまざまな汚れがつき、定着してしまう前に、ウェットクリーニングに出しましょう。
気になる臭いを落とせる
ウェットクリーニングのメリットとして、嫌な臭いを落としやすいことが挙げられます。カビなどの臭いは、やはり水洗いの方が落としやすいと言えるでしょう。
「長くしまっていたスーツを着ようとしたらカビ臭かった」という経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。そういった際には、一度ウェットクリーニングに出すことをおすすめします。カビ臭さは染みつくとなかなか落ちないイメージがあるかもしれませんが、水洗いができるウェットクリーニングなら落とせる可能性がグッと上がります。
スーツをウェットクリーニングに出す際のポイント
ウェットクリーニングに出す際には、いろいろ気を付けておきたい点があります。クリーニング店に持ち込む前に、まずポイントを押さえておきましょう。
ウェットクリーニングに出すべきタイミングとは？
ウェットクリーニングは通常のクリーニングよりクリーニング代が高く設定されていることが多く、出すタイミングに迷うこともあるでしょう。しかし、汚れを放置すると落ちにくくなるため、早めの対処が大切です。
汗をかきやすい夏場や、外回りが多く汗をかくことが多い場合には、2週間に一度はウェットクリーニングに出すといいでしょう。特に汗ジミ落としに効果的なウェットクリーニングですから、汗をかいたときにはすぐに対処できるようにしておくことをおすすめします。
また、冬場には1シーズンに一度出すといいでしょう。あまり汗をかかない場合は、過度に敏感になる必要はありません。ただし、雨などで濡れてしまったら、汗をかいているかどうかに関わらず、すぐにウェットクリーニングに出すといいでしょう。
食べ物のシミができてしまったときも同様です。後で洗おう、と放置せずに、なるべく早くクリーニング店に持ち込みましょう。
まず洗濯表示を確認する
洗濯表示はクリーニングをする上で重要な「洗濯できるかどうかの合図」です。見落としてしまわないように気を付けましょう。
ウェットクリーニング可能な場合は、衣類のタグに、○の中に「W」のマークが記載されています。ただし、このマークに「×」が重なっている場合は、ウェットクリーニングができません。
ウェットクリーニングは職人が手作業で仕上げを行うので、ドライマークのみの表示でも洗える場合があります。水で洗えるかどうかは、素人目では判断しかねるポイントですので、直接クリーニング店で確認すると安心です。
スーツを長持ちさせる保管方法
スーツが手元に戻ってきたら、放置せずにきちんとハンガーにかけましょう。クリーニング店によっては厚みのあるハンガーにかけてくれる場合もありますが、ワイヤーハンガーにかけられている場合は、取り外して厚みのあるハンガーにかけ直すといいでしょう。また、ビニールの袋は通気性が悪いので外しておきます。
こうしたひと手間によって、スーツの型崩れやコンディションの悪化を防ぐことができます。せっかくウェットクリーニングに出したのですから、きれいなまま保管しておきたいですよね。
スーツをウェットクリーニングに出す場合の相場とかかる日数は？
ウェットクリーニングは優れた洗濯方法ですが、お値段が気になるところです。「もしかしたら高すぎない？」と不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、「仕上がりまでどれくらいかかるのか」ということも気になるポイントですよね。
ここでは、スーツをウェットクリーニングに出した際の相場と、仕上がりまでにかかる平均日数をご紹介します。
スーツをウェットクリーニングに出す場合の相場
相場としては、2,000円～4,000円が基本的な金額だと認識しておきましょう。ドライクリーニングの相場が1,000円〜1,800円なので、少々高めの価格設定です。また、高級店で扱われる場合は5,000円を超える場合もあります。
しかし、これは熟練のプロが一着一着丁寧に仕上げてくれるという安心感をもたらしてくれるため、決して高すぎる値段ではないでしょう。
何日で仕上がるか
仕上がり日数も気になるところです。ウェットクリーニングの場合は、およそ7日〜10日ほどかかるとみていいでしょう。ドライクリーニングだと1日〜３日、遅ければ5日ほどかかります。
このことから、ウェットクリーニングの方が時間をかけて仕上げていることがわかります。
まとめ
ウェットクリーニングは汗や水溶性の汚れを落とすのに適した洗濯方法です。ドライクリーニングでは落としにくい汚れを落とせたり、気になる嫌な臭いを落としたりすることができますので、ぜひ利用してみてください。
もし、なかなか落ちない汚れや臭いにお困りの場合は、ぜひ当社にご相談ください。ウェットクリーニングのプロが、丁寧にご対応いたします。