コラム/豆知識

ドライクリーニングしても臭い!原因や臭いを落とす対策とは?

ドライクリーニングから戻ってきた衣類、「なんだか臭い」と感じた経験がありませんか?
臭いといっても「石油のような臭い」や「甘酸っぱい臭い」など、さまざまです。クリーニング店は、臭いを取ってくれるイメージが強いため、臭い残りがあると複雑な気持ちですよね。
そこで今回は、なぜドライクリーニングしたのに臭いのか、原因や臭いを落とす対策方法などについて詳しく解説します。

ドライクリーニングしても臭い!原因や臭いを落とす対策とは?

ドライクリーニングとは?臭いを落とせる?

クリーニング店から戻ってきた衣類の臭い対策を知る前に、まずはドライクリーニングの特徴をチェックしておきましょう。
ドライクリーニングとは、水ではなく有機溶剤と呼ばれる専用剤を使って洗う方法です。水では洗えない衣類の代表といえば、ウールやカシミアなどの素材で縫製したセーターやコートなどが有名です。おしゃれ着の多くは、デリケートな素材で作られており、洗濯表示を見ると「水洗い不可」や「ドライクリーニング」などのマークがあります。
有機溶剤は、石油系やパークロロエチレン系などの種類があり、クリーニング店によって使用する溶剤が違います。

ドライクリーニングしたのに臭い原因とは?

ドライクリーニングしたのに臭いのはなぜか、その原因は大きく分けて2つあります。

衣類に臭い成分が残っている

「ドライクリーニング=水洗いより強力洗浄」とイメージする人も多いと思いますが、どんな汚れや臭いも落ちるわけではありません。最大の弱点は、水洗いでは落とせる汚れをきれいにできないことです。ドライクリーニングは、口紅や油性ペンといった油性の汚れに強く、水洗いで落ちる汗や皮脂、醤油などの水性の汚れには弱いです。

せっかくクリーニング店で、ドライクリーニングをしてもらったのに、臭いと感じる原因は、衣類の生地に汗や皮脂などのタンパク質汚れが残っている可能性が高いです。臭いが気になるときは、水洗いできない衣類を水で洗うウエットクリーニングがおすすめです。ウエットクリーニングは技術力を必要とするので、クリーニング店を選ぶときは慎重にしましょう。

有機溶剤の管理・洗い方が悪い

ドライクリーニングで使う有機溶剤は、水と違って環境に悪いことから、そのまま下水へ排水することができません。一度使った溶剤は、フィルターや活性炭などを通じてろ過し、何度か再利用した後、回収業者に廃棄してもらいます。溶剤をリサイクルして使うには、コストと手間がかかるため、クリーニング店によっては汚れた溶剤を使い回すケースもあります。溶剤の管理体制が悪い、洗い方の悪いクリーニング店へ依頼すると、臭いや逆に汚れが付着して戻ってくる可能性があるのです。

ドライクリーニング後の臭いを落とす対策はある?

ドライクリーニングから戻ってきた衣類が臭いときは、そのまま放置していても解決できません。臭いが気になるときは、早めに対処しましょう。

吊るし干しで自然乾燥

クリーニング店から戻ってきたら、必ず衣類をカバーしているビニール袋から外してください。ビニール袋や不織布などのカバーを付けていると、空気循環ができず臭いを強めてしまいます。ドライクリーニング後の臭いが気になるときは、風通しのいい日陰で、吊るし干しして自然乾燥させましょう。風のない日は、扇風機を当てて乾燥するのもおすすめです。

消臭・除菌スプレーを吹きかける

石油系の臭いが衣類からするときは、消臭・除菌スプレーで臭いを落とすのもポイントです。香り付きの消臭スプレーを使うと、衣類に残った臭いと混ざって、より不快な臭いを発生させます。できれば「無香料・無臭タイプのスプレー」がおすすめです。
スプレーした衣類は、湿気を含んでいるので、必ず風通しの良い場所で自然乾燥させてから、クローゼットなどへ閉まってください。

自宅で一度洗ってみる

洗濯表示で「水洗いマーク」が付いている衣類は、自宅でも洗濯可能です。洗濯機のドライコースやおしゃれ着コースでも洗えますが、生地ダメージを考えると手洗いの方が良いでしょう。
洗濯表示の指示に従って、水の温度や洗い方に気をつけてください。脱水するときは、洗濯機の脱水(1分)か、バスタオルで衣類を挟んで水気を取るようにしましょう。洗剤や柔軟剤を使って洗うことで、ドライクリーニング独特の石油系の臭いを落ち着かせてくれますよ。

クリーニング店に相談する

衣類から鼻につくようなツンとした臭いや甘酸っぱい臭いを感じたときは、有機溶剤の管理体制が悪い可能性が高いです。明らかに不快な臭いを感じるのは、クリーニング店のミスでしょう。自宅での洗濯や消臭スプレー、自然乾燥などの対策をしても臭いは落ち着かないので、再度クリーニング店へ相談するのがベストです。
本当であれば、ドライクリーニングしてもらったクリーニング店へ再依頼するのがいいのですが、有機溶剤の状況は変わらないので、臭いが落ち着かない可能性が高いです。しっかり臭いを落としたいなら、別のクリーニング店でドライクリーニングしてもらった方が満足できるでしょう。

まとめ|ドライクリーニングの臭いは早めに解決しよう

ドライクリーニングは、おしゃれ着や水洗いできない素材の衣類にとって、欠かせない洗い方の一つです。ただドライクリーニングは、クリーニング店によって溶剤の管理体制が違うため、臭い残りが気になるケースもあるでしょう。
ドライクリーニング後の臭いが気になるときは、トラブルを回避するためにも知識と技術力に優れたクリーニング店へ、依頼するのがおすすめです。

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