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レザージャケットのカビは落とせる?落とし方と注意点を紹介

お気に入りのレザージャケット、いざ着ようとしたときに「カビが生えていた」という経験ありませんか?カビが生えるとシミや臭いなどが気になるため、捨ててしまおうと考える人も多いでしょう。しかし、一度カビが生えてしまったレザージャケットでも、落とすことでダメージを与えずきれいにできます。
今回は、レザージャケットにカビが生える原因や落とし方、お手入れの注意点について詳しく解説します。

レザージャケットのカビは落とせる?落とし方と注意点を紹介

レザージャケットにカビが発生する原因

レザージャケットにカビが生える原因は、いくつかの条件が揃ったときです。

・気温
・湿度
・汚れ(皮脂やホコリ)
・酸素

カビといえば、湿度の高い場所に発生しやすいことで有名ですが、レザージャケットのお手入れで使う革用オイルの付け過ぎも原因の一つです。革用オイルや皮脂、手垢、食べこぼしなどの付着物は、カビにとってのエサです。豊富なエサとカビが繁殖しやすい温度や湿度、酸素濃度が重なると、たった一日でもカビがジャケット全面に広がるケースがあります。毎日ではなく、週に数回しか着用していなくても、レザージャケットは汚れや保管する環境によってカビが発生するのです。

レザージャケットの手入れ「カビ取り」はどうすればいい?

レザージャケットは、決して安い衣類ではないので、カビが生えたからといって捨てるのは避けましょう。正しいお手入れをすることで、生えてしまったカビをきれいに落とせます。

レザージャケットのカビ取り:少量の場合

レザージャケットの一部に少しだけカビが生えている場合は、乾いた布、または革用ブラシでカビを一度落としましょう。革用ブラシがないときは、毛先の柔らかい使い古しの歯ブラシでも代用できます。
カビが落ちたら、水で濡らした布でカビの生えていた部分だけ優しく拭きます。レザージャケットによって、水拭きするとツヤが失われたりシミが残ったりする可能性があるので十分に気をつけてください。水で濡らした布は、できるだけ固く絞るようにしましょう。

レザージャケットのカビ取り:中度・重度の場合

レザージャケット全体にカビが発生した場合は、ジャケットの表面だけではなく、生地の内側まで菌が繁殖している可能性が高いです。衣類の繊維に菌が残っていると、きれいにカビを落としてもすぐ繁殖します。しっかり雑菌するために、次の薬剤や使い古しの歯ブラシなどを使ってきれいに落としましょう。

・アルコール
・消毒用エタノール
・重曹スプレー
・使い古しの歯ブラシ(柔らかいタイプ)
・柔らかい布

「軽度の場合」の手順でカビを一度きれいにした後、アルコールや消毒用エタノールなどを使って雑菌します。
カビが発生した部分にアルコールやエタノールなどを吹きかけて、乾いた布で軽く水気を拭き取ります。レザージャケットの縫い目部分に発生したカビは、毛先の柔らかい歯ブラシを使うと、きれいに落とせますよ。アルコールやエタノールで生地が濡れてしまっても、干すことで自然に蒸発して乾きます。

レザージャケットにカビがあってもクリーニングに出せる?

クリーニング店によりますが、カビの生えたレザージャケットでも受付してくれます。ただし、クリーニング店へ出すときは、乾いた布で軽くカビを落としましょう。手洗い可能のレザージャケットであれば、おしゃれ着用洗剤で手洗いすることでカビを落とせます。レザージャケットは、他の衣類に比べてデリケートなので、水の温度や脱水方法などによってボロボロになる可能性があるので、あまりおすすめしません。また、カビの生えたレザージャケットは、洗い方によって臭い残りがあるので、洗濯するときは正しい方法でお手入れしましょう。

レザージャケットのカビの落とし方に注意

レザージャケットのカビ、落とし方だけではなく干し方や保存方法などいくつか注意点があります。

カビ取り後はオイルケア

レザージャケットは、定期的に革用オイルでお手入れが必要です。革用オイルは生地を柔らかくしたりツヤを与えたりする他、保湿効果もあります。レザージャケットを乾かした後、クローゼットへ仕舞う前に、専用オイルでカビ発生防止をしましょう。

清潔な環境でレザージャケットを保管

レザージャケットのお手入れが終わった後は、カビが苦手とする場所で保管するのがポイントです。
カビが繁殖しやすい環境は、次の通りです。

・温度は20~35℃
・湿度は60%以上
・空気循環が悪い場所
・水分やホコリなどエサが豊富な場所

雑菌のために直射日光の当たる場所へ保管したくなりますが、レザージャケットは紫外線を浴びることで日焼けするため不向きです。できるだけ、半日陰で風通しの良い場所で吊るし干ししましょう。

保管時はビニール袋や衣装ケースに入れない

レザージャケットは、ビニール袋やカバー、プラスチック製の衣装ケースに入れての保管は避けましょう。
例えば、クリーニング店へレザージャケットを出して、カバーがかかったままクローゼットへ保管していませんか?クリーニング店に出したレザージャケットはきれいな状態ですが、風通しの悪い場所で保管しておくとカビが生えやすくなります。
カビを発生させないために、定期的に着用したり、空気循環を良くしたりと、工夫した保管が大切です。

カビ臭いときに消臭スプレーはNG

レザージャケットのカビ取りはしたけど、カビ臭さだけはきれいに落とせないケースが多いです。臭いを解消するために、ファブリーズやリセッシュなどの消臭スプレーをかける人が多いのですが、商品の説明では「革製品は使用不可」と記載しています。消臭スプレーを吹きかけることで臭いは落ち着いても、スプレーした部分だけ変色したり、シミになったりと、デメリットとなる可能性もあります。
消臭スプレーをどうしても吹きかけたいときは、シミや変色が目立っても大丈夫なレザージャケットの裏側がおすすめです。

まとめ|レザージャケットのカビに気をつけよう

レザージャケットのカビ取りは、お手入れ方法によっては、菌の広がりやシミ・変色する可能性があります。軽度のカビなら拭き取りだけでも、きれいに落とせますが、保管方法によってカビはすぐ繁殖するので、しっかり落とさなくてはいけません。
本革のアイテムは、お手入れやケアが難しいので、カビ落としやトラブルで困ったときは、高級アイテムを取り扱うクリーニング店への依頼がおすすめです。

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