コラム/豆知識
洗えない服に要注意！ドライクリーニングも不可の場合はどうする？
2021.11.17
普段着用する洋服や作業着、イベント時に活用するスーツやドレスなど、素材によっては家庭用洗濯機で洗えない服があります。
洗えない服を、何も知らずに洗濯すると、次の着用が難しい場合があるので注意しましょう。
一体どんな衣類が洗えない服なのか、今回は洗濯する前に知っておきたい情報について詳しく解説します。
洗えない服とはどんなもの？
家庭用洗濯機で、普段と同じ方法で衣類を洗ってしまうと、せっかくのお気に入りだった洋服が二度と着用できない可能性があります。衣類によって洗える・洗えない服とは、どんな衣類を指すのかチェックしておきましょう。
洗濯表示で「洗濯禁止」マークがある衣類
洗えない服とは、洗濯表示で「洗濯禁止」マークのある衣類をいいます。洗濯表示に「コップに水が入ったようなマークにバツ印」がある衣類は、洗濯機と手洗いどちらもできません。
2016年に洗濯表示が新しくなりましたが、マーク自体は旧バージョンと大きな差がないので、それ以前愛用している衣類も同じと判断しましょう。016年以降の洗濯表示では「水洗いできない」という意味でしたが、新しいマークは「家庭で洗濯不可」と変更しました。「洗濯機のドライコースなら洗えるのでは？」と思われがちですが、ドライコースも水を使うため、洗えないので注意しましょう。
デリケートな素材や生地の衣類
衣類の中には、洗濯表示のない製品もありますが、次のような素材は基本的に水洗いしない方が良いでしょう。
・ウール
・カシミヤ
・アンゴラ
・レーヨン
・シルク
・麻など
衣類の中でもセーターやスーツ、制服などを家庭で洗濯するのは難しくありませんか？特に「おしゃれ着」と呼ばれる衣類は、デリケートな素材で製造しており、「自宅では洗えない服」「洗うのが難しい服」に分類されることが多いです。
洗濯表示がない衣類でも、洗うのが難しそうな素材や洗濯すると生地にダメージを与えそうな素材のときは、家庭で洗濯しない方が良いでしょう。
洗えない服を洗濯するとどうなるの？
素材や洗う環境にもよりますが、洗えない服を洗濯すると、次のようなダメージを受けます。
・衣類全体が縮む
・生地が固くなる
・衣類表面が毛羽立つ
・強いシワが残る
・色落ちする
・カビや黒ずみが目立つ
洗えない服の代表である「ウール」は、ふんわりとした素材で着用すると暖かいのが特徴的です。ウールは水に弱い素材として知られていますが、雨に濡れても大きな縮みは目立ちません。
洗濯するとセーターが縮んでしまう原因は、ウールがウロコ状の「スケール」という繊維でカバーしてあるからです。スケールは乾燥状態のときは閉じていますが、水に濡れると開いた状態が続くため、洗濯すると水に触れる時間が長くなり、縮みやすい環境を作るのです。
ウールだけではなく、デリケートな素材は水分や刺激に弱いため、洗濯するとさまざまなデメリットが生じます。
洗えない服でも素材によって家庭で洗濯できる？
水洗い不可の洗濯表示がある衣類は、どんな方法でも家庭での洗濯はおすすめしません。
ただ、洗濯表示の中には、「30度以下の水なら洗濯可能」や「弱水流で洗濯機を回すのであればOK」といったマークがあります。おしゃれ着の多くは、普段とは違う洗濯方法なので、洗濯表示のチェックは忘れずにしましょう。
洗えない服を手洗いする方法
洗濯機では洗えない服、取り扱いの難しい服は、手洗いで優しく仕上げましょう。
１．洗面器に衣類が浸る分の水を入れる
２．洗濯用洗剤を入れて混ぜ合わせる
３．畳んだ衣類を水に入れ押し洗いする
４．衣類をネットに入れて洗濯機で約1分脱水
５．洗面器の水を変える→押し洗いしてすすぐ
６．乾いたタオルで衣類を挟み脱水
７．洗濯表示に従って乾燥
手洗いでも素材によって縮みやシワ、色落ちが起こる可能性があるので、家庭で洗濯するときは慎重にしましょう。
洗えない服を洗濯以外でお手入れする方法
洗えない服を、どうしてもすぐ着用しないといけないときは、次の方法がおすすめです。
・毛先の柔らかいブラシで汚れを落とす
・風通しの良い場所で陰干し（湿気を取り除く）
・気になるシワはアイロンのスチームで伸ばす
・臭いは消臭スプレーで解消
熱に弱い素材へアイロンを使うときは、注意してください。アイロンの熱によって、衣類に付着した菌や臭いを取り除く効果が期待できますが、繊維奥まで染み込んだ汚れは取り除けません。
ドライクリーニング不可のときのお手入れ方法は？
洗えない服を繊維の奥からキレイにしたい、水洗いもドライクリーニング不可の衣類を洗いたい。そんなときは、クリーニング店へ依頼しましょう。家庭でのドライクリーニングは水を使うため、「洗濯禁止」のマークがあるときは洗ってはいけません。クリーニング店のドライクリーニングは、水ではなく有機溶剤といって専用剤を使って洗います。
水洗いやドライクリーニング不可でも、クリーニング店は知識と技術力によって素材にダメージを与えない洗い方に対応するため、洗濯できないときは相談しましょう。
まとめ｜洗えない服のお手入れに気をつけよう
洗えない服でも、少しの汚れや洗い方によって、家庭でも無理なく洗えるケースがあります。ただし、水の温度や洗い方によって生地がダメージを受けてしまうため、あまりおすすめしません。
家庭では洗えない服、ドライクリーニング不可で困っている衣類は、ぜひルタクトへお任せください。