ウェットクリーニング事例集

[ジャン・シャルル・ド・カステルバジャック]刺繡入りボアブルゾンのクリーニング

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ウェットクリーニング

ジャン・シャルル・ド・カステルバジャックのボアブルゾンについて

ジャン・シャルル・ド・カステルバジャックは1974年にジャン・シャルル自身が立ち上げたフランスのプレタポルテブランド「カステルバジャック」のディフュージョンラインとして、2009年に立ち上がったブランド。通称JC/DC。本人はデザイナーと同時にアーティストとしても活躍しており、まさに“NO Border”な斬新な色使いと大胆なデザインが特徴的です。
今回のブルゾンも、全体が真っ赤っか!な総ボアのブルゾン。前面の両サイドのポケット部分には刺繍&アップリケ、背中部分にも中央に白地フェルトのベースに刺繡&アップリケの大胆なデザインが施されています。今回は全体がボア素材かつ背面の刺繍部分を優しく洗いたいため、手洗いのウェットクリーニングにてお手入れ致しました。

 

刺繡入りボアブルゾンのクリーニングの流れ

全体のボアの部分は毛足が長く色も強いので、優しく手洗いでのウェットクリーニングを施します。背中部分の白地のフェルトの刺繍部分に汚れがあったため、部分洗いで優しく念入りに汚れを落としていきます。ボア部分とフェルト部分は洗い分け。全体を洗いあげる際、今回のボアはポリエステル100%の化繊素材のため、静電気を防止する為に化繊素材のマイナス因子とは反対のプラス因子を持った柔軟剤を使用。こうすることで、乾燥した後プラス+マイナス-で0になり静電気を抑えることが可能になります。乾燥はボアをつぶさないために、自然乾燥にて。仕上げは専用のブラシでブラッシングして整え完成です。

 

刺繡入りボアブルゾンのクリーニングのポイント

今回の特徴は何と言っても背中部分に入っているフェルト&刺繍の大胆デザインの部分と全体の毛足が長めのボア。フェルトの生地と刺繍部分は目がしっかりと詰まっているため隙間が小さいため、汚れは一度奥まで入ってしまうと通常のクリーニングだと落とせません。今回は超音波洗浄を使用し、奥の奥に入り込んでしまった汚れを取り除きました。全体のボア部分をフワフワのまま仕上げるポイントは、ウェットクリーニング➡脱水の後に濡れているうちにブラッシングをかけ毛並みを立たせること。こうすることで中に空気が入り、毛自体も独立するため乾いた後に絡まらず本来の手触りを維持することが出来ます。

 

 

【クリーニング情報】

ブランド:Jean-Charles de Castelbajac Sport / ジャン・シャルル・ド・カステルバジャック
種類:ハーフコート
ケア内容:手洗いウェットクリーニング
素材:ナイロン100%
ポイント:背中部分のフェルト&刺繍の大胆デザインと全体の毛足が長めの赤ボア
難易度:★★★★☆

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